厚生労働省の報告によると、40〜69歳の献血者数は増加傾向にあるが、10〜30代は減少傾向となっており、若い世代の献血への意欲低下がみられる。とくに20代の献血者数の推移は大きく変化しており、平成6年度に200万人以上だったのが平成25年度には半分以下と大幅に落ち込んでいる。
(参照:出生前診断 陽性判定後の選択と倫理的問題)

Photo:Now, I’m donating my blood By yui.kubo
株式会社ライフメディアの調査によると、献血した時期について1年以内と回答した人は19%と低く、最も多かったのは5年以上前で62%だった。さらに、献血をしない人の理由としては「きっかけがない」「怖い」という意見が多かった。献血量にも種類があり、とくに400ml献血は副作用の発生率が低く安全性が高いことから重宝される。厚生労働省は400ml献血の年齢を男女ともに18〜69歳に設定していたが、平成23年度に若年層の献血率向上のため男性のみ17歳に引き下げた。しかしそれでもなかなか改善がみられないという。
最近ではその地域ならではの献血ルームも登場している。観光スポットでも人気の東京スカイツリータウン・ソラマチの10階には献血ルールに本格的なカフェが併設されており、メニューは無料で提供される。秋葉原では、漫画喫茶の様に漫画が読み放題で、ルーム内にはアニメのポスターが貼られるなど、各地の献血ルームがサブカルチャーなどを好む若者をひきつけるための工夫に勤しんでいる。
非常事態での輸血用血液の不足にあえぐことがなくなるよう、多くの人々の協力が必要とされている。