マミートラックとは出産を終え仕事に復帰した女性が、出世コースとはちがったもうひとつのコースに乗ってしまうことをいいます。
このマミートラック問題は女性医師の世界でも見逃せない問題となっています。
以前のように働く意思があるにも関わらず、手術以外の単調な業務が増えたり、短い決められた時間しか働けなかったりと、思うような仕事ができずに悩まされている方は多いです。
しかし、これはデメリットばかりではなくメリットに置き換えて考えることもできるのではないでしょうか?
ここでは、やりがいを見失いがちなマミートラックを前向きにとらえられるように、考えられるメリットをご紹介していきます。
マミートラックをプラスに考えよう! 考えられるメリット3つ
1.自分を見つめ直すチャンス!
時短勤務中は出産前とはちがうアシスタント的な業務をするようになることが多いです。
そうなると「前は第一線で手術もバリバリこなしていたのに……」とモチベーションが下がってしまうこともありますよね。
責任のある仕事を任せてもらえずどんどん出世コースから外れてしまう、これは女性医師にとってはとても大きな問題に感じるでしょう。
しかし、今は自分を見つめ直すチャンスだと考え方を変えてみてはいかがでしょうか。
立場が変わることによって、今まで自分がこなしていた業務をちがった視点から見つめ直すことができるかもしれません。一歩引いた立場から客観的にとらえることで、チーム全体の流れが見えてきますし、自分の強みや弱点を改めて見直す良いきっかけになることでしょう。いずれ通常勤務に戻ったときに、きっとその経験が役に立つはずです。
2.前向きに仕事に取り組み評価アップにつなげる
「責任のある仕事は任せてもらえない……」とやりがいを見失いがちな期間ですが、そんなときだからこそ、与えられた仕事をきちんとこなすことが大切なのではないでしょうか。限られた時間のなかでいかに効率良く進めるか、さらに余力があれば周りのサポートも積極的にこなすなど、前向きに仕事に取り組みましょう。その前向きな姿勢はきっと評価されるはずです。
通常勤務に戻ったときに「時短勤務であれだけ頑張ってくれていたし」と仕事を任せてもらえるきっかけになるかもしれません。
3.子どもと過ごす時間を楽しむ
マミートラックに乗らず、出産後すぐに復帰したママドクターのなかには「あの頃にもっと子どもと関わっておけばよかった」と後悔する人もいます。
子育ては永遠に続くわけではありません。子どもが小さい時期はほんのわずがです。時短勤務中は「そのわずかな大切な時間を一緒に過ごすことができる」と前向きに考え、「今は仕事よりも子育て優先」と割り切るのもひとつの選択肢といえます。
仕事と家事、育児すべてを均等にこなすのは大変なことです。仕事と家事、育児を両立するため自らマミートラックに乗ることを選択する女性医師もいるようです。子どもと過ごす時間を大切にし、今というときを楽しんでみてください。
出世を目指す女性医師にとって、どうしてもマイナスに感じてしまうマミートラックですが、考え方によってはとても貴重な時間を過ごしている、ととらえることができますね。
時短勤務で時間に余裕ができたときには、独自で医学の勉強をすることもできます。粛々と知識を増やし、キャリアアップをはかるのもひとつの手です。
マミートラックのデメリットばかりに目を向けて落ち込むのではなく、前向きな姿勢で向き合ってみてはいかがでしょうか。
(参照:【子育て中のはなし】女医が育休から復帰するときの注意ポイント4つ)
(参照:【子育て中のはなし】出産後、子育て中のお仕事)