今年の秋、一人の女性医師の生涯が映画化される。山形県西川町大井沢の診療所で地域医療に力を注いだ志田周子(ちかこ)医師の功績を多くの人に知って欲しいという声があがったのが発端となった。町が一丸となって盛り上げ、志田の功績だけでなく町の景色や暮らしぶりがわかる映画の完成を目指している。
(参照:83歳現役の女性医師 堀口雅子先生の人生の養生訓)
志田医師は西川町大井沢出身で県立山形第一高等女学校(現山形西高校)、東京女子医学専門学校(現東京女子医大学)で学んだ後、大井沢村で唯一の医師として働き始めた。大井沢村は山形県内有数の豪雪地帯であり志田医師はスキーで往診することもあったという。最初こそ女医ということで苦労も多く診療所に足を運ばない人もいたが、志田医師は地域医療に力を注ぎその功績が1959年には認められ「保健文化賞」(第一生命保険主催)を受賞した。
志田医師の功績を多くの人に知ってもらいたいということがきっかけで町や地元の有志らが募金やホームページ開設などの取り組みを開始。寄付金も約1800万円集まっているという。劇中では町民がエキストラ出演するなど、町全体が一丸となって作品を盛り上げていく。志田医師の功績だけでなく町の風景も楽しんでほしいとしている。