日本産科婦人科学会(日産婦)ほか9団体は2日、学校で妊娠適齢期に関する教育を導入するよう求める要望書を提出した。女性の晩産化が進む昨今、妊娠適齢期についての正しい医学的知識を学校教育の現場で得て欲しいとしている。
(参照:日本産科婦人科学会 卵子凍結保存「推奨しない」見解を発表)
結婚後も働く女性が増え、女性の第1子の出産年齢が上がり「晩産化」が進んでいる。近年では将来の出産のために卵子凍結保存を考える女性も増えており、千葉県浦安市では卵子凍結保存に補助金を出す取り組みを先日発表したばかりである。しかし、日産婦は卵子凍結保存を推奨しない見解を発表しており、同時に高齢出産や卵子凍結による出産のリスクを訴えている。日産婦のほか日本産婦人科医会、日本生殖医学会、日本家族計画協会など9団体は、中学や高校の教科書に妊娠適齢期に関する正しい医学的知識を記載するよう求める要望書を有村治子少子化担当相に提出した。
妊娠適齢期は19〜26歳くらいが一番良いタイミングで、27歳からは妊娠能力はあるものの妊娠率は下がってくる。卵子凍結保存は、卵子を採取する際に卵巣過剰刺激症候群を引き起こすケースもあることから、日産婦では推奨しない見解を発表している。