花粉や黄砂とともに呼吸器官等への悪影響が懸念されるPM2.5。しかし今年3月に開催された米国皮膚科学会で、PM2.5が健康だけでなく肌老化の原因にもなるという関係性が指摘された。
(参照:次々と報告されるPM2.5が与える人体への悪影響)
一般的に、PM2.5は循環器系や呼吸器系に影響があるとして知られているが、米国皮膚科学会では肌老化の原因にも関係があるという報告が注目を集めた。現在、日本において1日のPM2.5平均値が35マイクログラム/㎥を超えると、呼吸器系やアレルギー疾患がある人を対象に外出時のマスク着用などの注意喚起が行われ、1日平均値が70マイクログラム/㎥を超えると、全ての人に外出や激しい運動を控えるよう呼びかけられる。
皮膚医学界ではPM10以下の大気汚染物質が肌へ悪影響があるとし、PM2.5も肌老化の原因のひとつとなるという。ドイツ在住の女性400人を対象に行った調査ではPM10以下の大気汚染のレベルが高くなるのに比例して肌老化が早くなる傾向だった。さらに、汚染レベルが最も高い地域は他の地域と比べてシミやほうれい線なども目立つことがわかった。
肌老化への予防としては、毎日汚染物質を綺麗に落とすこと。外出時は肌に直接汚染物質が触れないよう紫外線対策かつ大気汚染対策用のスキンケアグッズを使用し肌を保護する。さらに、洗顔後には抗酸化成分のビタミンC成分が配合された化粧品や食品を取り入れることも効果的である。